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大乘寺山主 東 隆眞
明けまして、おめでとうございます。
今年も、よろしくお願い申しあげます。
さて、今年は、ある暦に、明治より一四九年、大正より一〇五年、昭和より九一年が経過しているとしるしていました。
「西暦」－－これはキリスト教の暦です。イスラム教徒やユダヤ教徒は使用しないと思われますが、国際的な暦として一般に通用しています。そこで西暦二〇一六年。
日本の暦は、「皇紀」といい、今年は二六七六年。そして、平成二八年。
仏教徒の暦としては、私は、釈尊降誕二四七九年を採用しています。
地域、歴史、宗教その他の違いによって、世界にはさまざまな暦があります。
しかし、それらの根底は「今」です。「今」、「今」、「今」です。過去、現在、未来をひっくるめた「今」です。そういう今、今、今です。
しかし、「今」は、「今」と言った瞬間に、すでに、その「今」ではなくなっています。
さはさりながら、「山中、暦日無し」。中国の古人のことばです（「唐詩選」）。ここに、私たちの生活の根本があるようです。
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