渡辺玄宗禅師と米山久子さん 123号
 このほど(平成二八年四月五日〜十二日)石川県女性センターで、「石川の婦選運動〜米山久・駒井志づ子の記録」展が開かれましたので、出かけました。この企画展の開催は、女性史を学ぶ福田輝子、谷口妙子、植竹具子さんらが代表者です。
 米山久子さん(一八九七〜一九八一)は、一九四六年、戦後最初の衆院選で、トップ当選した金沢市出身の初の女性議員です。米山さんは、渡辺玄宗禅師(大乘寺六六世、曹洞宗大本山總持寺独住第一七世)の深い理解のもと、物心両面の協力を得ました。
 渡辺禅師は、米山さんに「男は、男なるが故に尊く、女は、女なるが故に尊し」と説きました。
 米山さんは、この意を承けて「仏教から見た婦選」という文章のなかで、「男子は男子なるが故に尊く、女子は女子なるがゆえに尊し」「男女の差別は判然立て乍ら平等に扱ふのである」とのべています。
 女性蔑視の風潮のなかで、いのちがけのたたかいであったことでしょう。
 今年は、女性の参政権行使から七○年の節目のとしです。
 私は、米山久子さんや駒井志づ子さん(一九〇三―一九七八。石川県初の女性県議。全国初の県議会副議長)のあとを継ぐ女性の進出を願ってやみません。

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