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昨日の某紙夕刊（四月二二日）で、「すべての現象は心によって現れたものであるとする大乗仏教の思想のひとつ「唯識(ゆいしき)」がとり入れられている」としるしている或る宗教学者・コラムニストの文章が目についた。
『ペルソナ５』ユング心理学、量子力学などとともに「唯識」がとりあげられているらしい。
私は、この方面のことについては、全く無知だが、「唯識」学は、三十代に十二、三年にわたって学習した。
学生時代に、「唯識」は、だから、仏教は唯心論である、マルキシズムは唯物論であるなどと徹夜で戯言を議論しあったことも今はなつかしい。
冒頭のことばは、一概にまちがいではないとも言えようが、実は、「唯識」とは、そんなことではない。
裏側から言えば、かかわりのない物、あるいは心、意識をなげ投げ出した私にとっては、無いのも同然である。「無識」だ。
なにを言っているのかわからないかも知れないが、正身端坐、調息、致心の只管打坐に徹してみれば、瞬時に了得出来る。
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