花まつりに、犠牲になった多くの鳥、魚、牛、犬、猫、モルモットなどたちに懺悔と感謝の思いを込めてご供養しましょう
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第59号
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昨年、わが国では高原病性鳥インフルエンザ問題によって幾千万羽の大量の鳥が処分きれ、またコイヘルペス問題でおよそ四千トンの養殖コイが廃棄され、さらにまたアメリカでは牛海綿状脳症問題で約四五〇頭以上の子牛などが処理されたといいます。 聞くところによれば毎年、太や猫など五〜六〇万頭も殺処分されているそうです。また動物実験で苦しんでいるもの、人間の責任放棄で餓死に追いやられたもの、私どもの知らないところで処理されたもの、それらの実態は、私どもの想像をはるかにこえるところがありましょう。 もちろん、それはそれ相応の背景、事情があってのことであるにちがいありません。しかし、こうした鳥、魚、牛や更にまた、犬、猫、モルモット、そのほかの小動物たち自身の責任 でもなければ罪でもないような気がしてなりませんが、どうでしょうか。 私たちは、ひごろ、鳥、魚、牛たちのいのちをいただいております。犬や猫、モルモット、小動物たちに支えられ、助けられています。 そもそも、このような生きものの大量の処分、廃棄や、人間の側の一方的な都合で実験し、放棄しているところに私たちの生活があることを考えるならば、私たち人間の生活がどれほど多くのいのちの犠牲のうえになりたっているかに思いをいたし、懺悔せずにはいられないとおもいます。 大乘寺の第二代の住職で、やがて永光寺(羽咋市)、大本山総總持寺を開いた曹洞宗太祖瑩山禅師は、およそ七百年あまりまえに、この北陸の地に生れ、活躍し、その生涯を全うされました。 瑩山禅師さまは、毎年、暮れになると、牛、馬、禽獣、鳥、虫類など、すべての生きものに対して、ご供養をなさっていらっしゃいます。 あたかも、四月八日は、およそ二千五百年まえに、全てのものの師おしゃかさまがこの世に降誕されたことをお祝いし、感謝する花まつりの日です。 世界に新しい光が輝やくこの日、昨年にひきつづいて、今年も、大乘寺では、犠牲となった多くの生きものに対して、まごころをもつて合掌し、午前十時より法要をおつとめし、感謝と懺悔のおもいをこめて、ご供養いたします。どうか、お参り下さい。
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